この記事では、
- 「長期インターンをしようか迷っている」
- 「営業の長期インターンはどんなメリットがあるんだろう」
という方に向けて、
- 営業の種類
- 営業の長期インターン体験談
- 営業の長期インターンをおすすめする3つの理由
- 営業の長期インターンをするときのおすすめの選び方と注意点
について、自分も同じように不安になったり挫折した経験を踏まえ、実体験ベースでお伝えします。

まるで1個上の先輩とサシ飲みに行ったかのように、「有益な情報が得られた」「心が少し軽くなった」「また明日から頑張ろう」、そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです。
1. 営業の種類

営業と言っても、さまざまな形の営業があります。
その中でも大きな分類となる方法をいくつかご紹介します。
長期インターンに応募する前に、自分がどんな営業をしたいかによって、応募する長期インターンも変わってくると思うので、参考にしてみてください。
法人営業 or 個人営業
企業に対して、サービスを営業するのが法人営業です。法人営業の特徴を以下に記載します。
- 提案期間:長い
- 提案内容:複雑
- 提案金額:大きい
- 担当顧客数:少ない
企業で利用するITツールや工場で使う機械を使ってもらえるように提案するイメージを持ってもらうと良いでしょう。
相手が企業なので、営業をするときには、自分も企業の代表者として、
お客様に向き合う必要があるため、責任がある営業となります。
個人に対して、サービスを営業するのが個人営業です。個人営業の特徴を以下に記載します。
- 提案期間:短い
- 提案内容:単純(※サービスによる)
- 提案金額:小さい(※ターゲット顧客による)
- 担当顧客数:多い
イメージとしては、不動産や保険、家電や洋服などを買ってもらえるように提案する仕事になります。
不動産の営業や富裕層を相手にジュエリーを販売する営業は、大きなお金が動くため、提案の難易度も高くなります。
また、相手が個人なので、友人への紹介などから始めていくケースもあります。
特に友人への紹介においては、無理やり営業をすると、関係性が悪くなる場合があるので、注意が必要です。
新規開拓 or 既存深耕
新たにサービスを購入してくれるお客様を見つけて提案をするのが新規開拓営業です。
新規開拓営業の特徴を以下に記載します。
- 目的:市場シェアの拡大
- 企業の歴史:短い
- アプローチ方法:見込み顧客に対するテレアポなど
- 必要なスキル:プレゼンテーション力、交渉力など
- 成果指標:アポイント数、新規契約数など
営業と言えば、新規開拓営業をイメージする人が多いと思います。
たくさん断られて、大変そうというイメージがあるのが新規開拓営業ですが、
成長企業にとって、とても重要な役割となるため、キャリアにおける市場価値は高いと思います。
既にサービスを購入してくれているお客様に対して、追加で提案をするのが既存深耕営業です。
既存深耕営業の特徴を以下に記載します。
- 目的:リピート購入やアップセルによる売上の最大化
- 企業の歴史:長い
- アプローチ方法:定期的なフォローアップやカスタマーサポート
- 必要なスキル:信頼関係構築力、顧客理解力など
- 成果指標:顧客満足度、リピート率など
既存深耕営業は、大企業に多く、これまでの豊富な取引実績をもとに、
いかにその豊富な取引を継続できるかがポイントになる営業です。
また、新サービスを出した際には、今の契約に追加して、
その新サービスも使っていただけるように提案をしていくことも重要となります。
インサイドセールス or フィールドセールス
特にIT領域の法人営業については、インサイドセールスとフィールドセールスに役割が分かれることが多くあります。
営業のプロセスの中で、役割分担をすることで効率的に営業活動ができるように
この体制を取り入れている企業が増えてきました。その違いについて、お伝えします。
アポイント獲得までをミッションとして担うのが、インサイドセールスです。
インサイドセールスの特徴を以下に記載します。
- アプローチ方法:電話、メール、手紙など
- 担当顧客数:多い
- 必要なスキル:短い時間で相手に興味を持ってもらうためのコミュニケーションスキルなど
- 成果指標:アポイント獲得数、アクション数、アポイント率など
提案の機会を作り出す役割を担うため、インサイドセールスのスキルや経験は、
営業のキャリアにおいて、とても市場価値が高いものとなります。
初回打ち合わせから受注までをミッションとして担うのが、フィールドセールスです。
フィールドセールスの特徴を以下に記載します。
- アプローチ方法:Web会議や客先訪問など
- 担当顧客数:少ない
- 必要なスキル:プレゼンテーション力、交渉力など
- 成果指標:受注件数、受注金額、受注率など
インサイドセールスから受け取ったパスをしっかりと決められるように、
事前準備をしてプレゼンテーションをすることで、お客様に「買いたい!」と思ってもらうことが重要です。
2. 営業の長期インターン体験談

自分が実際に1年間、営業の長期インターンを経験した内容をお伝えします。
どんなことをしたのかについて共有できればと思いますので、
営業の長期インターンを考える際の参考にしてみてください。
どんな営業をしたのか
企業と就活生のマッチングプラットフォームを取り扱っており、
就活生がプラットフォームにプロフィールを登録することで、企業からスカウトがもらえて、
反対に就活生から企業へ「興味あり」というアピールをすることができるようなサービスです。
大学内の就活生に声をかけて、サービスに登録をしてもらう「個人営業」をしていました。
成果指標は新規登録者数であり、「新規開拓」の営業だと思っていただければと思います。
新規でサービスを登録してもらったら、2,000円/人
満足度が10点満点中9点以上であれば、+500円という契約体系でした。
実際の営業の流れ
次のような方法で、就活生と出会える確率を高めていました。
- 教室やゼミに行って、何曜日の何時に、いるのかいないのかをメモしておく
- 長期休みの時期を把握して、その時期はずらす
次のようなパターンで就活生にアプローチしていました。
- サークルの先輩・同期・後輩へ声をかける
- 学部内の先輩・同期・後輩へ声をかける
- 自分の知人が所属するサークルで、案内文を流してもらう
- 教室やゼミに飛び込み営業をしに行く
「飛び込み営業ってどんな感じなの?」という方向けに、トークシナリオをご紹介します。
こんにちは!△△学部◇年の〇〇です。学部3年生もしくは修士1年生の方はいますでしょうか?
【いない場合】
いつ頃だといらっしゃるとか、おわかりになりますでしょうか?
→(教えてもらえても、そうでなくても)ありがとうございます!失礼しました!
【いる場合】
自分、就活生の就活支援をしているのですが、就活のご状況をお伺いして、お悩みを解決できればと思い、
10分ほどお時間をいただけるとありがたいのですが、よろしいですか?
学部3年生と修士1年生を就活生のターゲットとして、誰に何をしに来たのかを簡潔に伝えるように意識をしていました。
3. 営業の長期インターンをおすすめする3つの理由

ここからは、営業の長期インターンを通して、自分自身が感じたメリットをお伝えします。
メリット① サービスの売り方がわかる
企業はお客様へ価値提供をしてお金をもらうことで、運営していくことができます。
お金をもらうことができなければ、当然ながら企業は倒産してしまいます。
ビジネスをしていくうえで、サービスの売り方がわからないのは致命的なことです。
お客様にサービスを買ってもらう力を身につければ、自身のキャリア形成や市場価値の向上にも大きく貢献すると思います。
見方を変えてみると、自分というサービスを企業に売り込むのが就活です。
自分は何ができるのか、どんな特徴があるのか、企業にどんな利益をもたらしてくれるのか、
これらをしっかりと企業に対して説明をすることで、採用をしてもらうという風に考えると、
営業ができるというのは、就活でも有利になると言えるでしょう。
メリット② 課題解決力を高めることができる
サービスを提案するときに、サービスの良い部分だけを伝えても、買ってもらえません。
なぜお客様がそのサービスを買う必要があるのか、お客様が買う理由に納得したときに買ってもらえます。
そう考えると、まずはお客様について知らないと良い提案をすることはできません。
このように、「お客様が抱えている課題は何か?」を考えて、ヒアリングすることによって、
課題を適切に設定する力を身につけることができます。
課題を把握したら、サービスがその課題を解決できるということを理解してもらう必要があります。
そこで、わかりやすい説明・プレゼンテーションをできなければ、お客様はサービスを購入してくれません。
営業活動を通して、どう説明したらわかってもらいやすいのか、試行錯誤していくことで、
論理的かつ相手に行動を促す説明・プレゼンテーションができるようになっていきます。
これは、営業以外のビジネスシーンにおいても、
なぜそれをやる必要があるのかを社内外へ説明するときに有効なスキルとなります。
メリット③ 忍耐力を高めることができる
新卒で会社選び・職種選びを失敗したと感じても、すぐに転職をすることはためらうことが多いと思います。
理由としては、新卒で入社した会社をすぐに辞めることで、転職時に必ず辞めた原因を聞かれます。
理由が会社側が明らかに悪いものや仕方ないと説明ができる理由であればよいですが、
あなたに問題があると捉えられた場合は、「また、すぐに辞められてしまうのではないか…」と
採用担当者は懸念を抱きます。
そのため、まずは、会社選び・職種選びに失敗したと感じても、
現状をどうにか変えることはできないか、粘り強く行動をするという忍耐力の面で、
お客様から断られるという経験をする営業は、精神的にも強くなると思います。
また、これはあまり推奨しないですが、長期インターンで失敗したと感じた場合は、早期で退職したとしても、
今後のキャリアという観点では、社会人からの職歴を示すことが多いので、経歴に大きな影響を及ぼさずに済みます。
新卒で会社選び・職種選びを失敗しないように、
長期インターンで学んだことや感じたことはメモをして、自己分析にも活かしましょう。
自分の場合は、長期インターンの経験を通じて、
自分の得意な部分や苦手な部分、価値観にマッチしているかなどを見直すことができました。
4. 営業の長期インターンをするときのおすすめの選び方と注意点

はじめて営業をするという人も多いと思うので、
営業の長期インターンはどんな企業を選ぶと良いのかについてお伝えします。
逆に注意しておきたいポイントも合わせてお伝えしますので、参考にしてみてください。
成功パターンが既にある企業を選ぶ
営業をしたこともない人が、いきなりゼロからサービスを販売するのは難易度が高すぎます。
そのため、長期インターンでは、一定サービスの売り方がわかっていて、
そのサービスをもっと多くの人に届けていきたいというフェーズの企業を選ぶことをおすすめします。
提供するサービスが、誰のどんな課題を解決できるのかが明確になっていない可能性があります。
業務の難易度が高すぎて、最適な学習をすることができないことがあるので、避けておいた方が良いでしょう。
自分が良いと思えるサービスを提供する企業を選ぶ
自分が良いと思えないサービスを人に紹介・営業するのは、とても難しいです。
提案に心がこもらず、貢献できている実感も湧きにくいため、仕事に対するモチベーションも下がってしまいます。
特に、「誰かの役に立ちたい」という気持ちが強い人は、自分が良いと思えるサービスを提供する企業を選びましょう。
「長期インターンで営業ができるのであれば、どこでもいい。」
「しいて言えば、自分が知っている企業が良い」などの浅い理由で企業を選ぶと、
サービスを実際に提案するときに、「自分はこんなことがしたかったのかな?」と疑問に思うことが出てきます。
結果として、業務のモチベーションも上がらず、成長もできない長期インターンとなってしまうでしょう。
友人に自慢するための一時的な選択は後悔することになるので、注意してください。
報酬体系は時給型を選ぶ
成果報酬型の場合は、契約がなければ、1日中働いてもお金はもらえません。
自分は成果報酬型だったため、1日4時間営業をして、報酬ゼロの日もありました。
そんなときは、心が暗くなるだけで、「バイトしてる方が良かった」と感じてしまうこともあるので、
安定して報酬が得られる時給型の報酬体系の営業を選ぶことをおすすめします。
継続期間が長い人がいない場合は、離職率が高いことが考えられます。
特に営業においては、成果が出ないとつらくて辞める人も出てきます。
その企業には長期インターンをしても、続かない理由があるということを踏まえると、避けておいた方が良いでしょう。
「長期インターンをしてる人はどのくらいいるのか?」
「長い人だとどのくらい続けているのか?」を確認することをおすすめします。
目的にあった企業を選ぶ
そもそもなぜ長期インターンをしたいのかを言語化できますか?
長期インターンをする目的を明確にして、目的にあった企業を選ぶことで、
長期インターンの効果を最大限に享受することができます。
「周りがやっているから」「就活で有利になるから」
このような理由であれば、辞めておきましょう。
長期インターンは、アルバイトと同じ感覚で取り組むものではないです。
中途半端な気持ちで始めると、「思ったのとは違った」と厳しい現実を突き付けられることになります。
自分の妻が企業で長期インターン生をマネジメントする立場として、
長期インターンの注意点を記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
5. 最後に
営業の長期インターンをおすすめする3つの理由をまとめると
- サービスの売り方がわかる
- 課題解決力を高めることができる
- 忍耐力を高めることができる
となります。

新しい物事にチャレンジするのは、誰だって勇気がいることです。
自分の実体験が、少しでも皆さんの心を軽くしたり、背中をそっと押すものになることができたら嬉しいです。
このサイトでは、後輩を応援したいという気持ちで、これからもさまざまな記事を執筆していきますので、ぜひご覧ください。

またこのブログでは、他にもキャリアについて記事を執筆していますので、ぜひ併せてご覧ください。