この記事では、
- ITベンチャー企業に入社するか迷っている
- ITベンチャー企業のリアルが知りたい
という方に向けて、
- ITベンチャー企業がやめとけと言われる理由
- ITベンチャー企業に入社して後悔したこと
- ITベンチャー企業に入社して感じたメリット
- 未経験でもITベンチャー企業で働くことは可能か?
- ITベンチャー企業の懸念を解消する3つの確認事項
- 筆者が注目するITベンチャー企業25選
について、自分も同じように不安になったり挫折した経験を踏まえ、実体験ベースでお伝えします。

まるで1個上の先輩とサシ飲みに行ったかのように、「有益な情報が得られた」「心が少し軽くなった」「また明日から頑張ろう」、そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです。
1. ITベンチャー企業がやめとけと言われる3つの理由


近年の傾向として、ITの進化や企業のDX推進がトレンドということもあり、
新たなツールやアプリを開発するITベンチャー企業が増えています。
そんな中で、なぜITベンチャー企業が「やめとけ」と言われるのかについて、理由をまとめてみました。

①企業の将来性が不安
前提として、ITという分野について触れておくと、
インターネットが普及したことに伴い、海外のサービスを日本で利用することが増えました。
また、技術革新のスピードもとても早いことから、
IT業界は競争相手がグローバルであること、市場の変化が激しいことが言えると思います。
ITによって、場所を問わずにサービス提供をできるため、チャンスを活かして、新たなサービスが次々と生まれています。
その中には、市場に受け入れられるサービスと受け入れられずに消えていくサービスがあり、
上手くいくサービスは1000個に3個と言われています。
ITベンチャー企業は、そのような市場の荒波の中を突き進み、成功させようと取り組んでいるため、
これまでの長い歴史を持つ大手企業と比べると、安定性に欠けるというのは、企業に就職する人の不安につながり、
「やめとけ」と言われる理由になるのかもしれません。
②給料が低い
サービスが軌道に乗るまでは、従業員に多くの給料を支払うことは難しい場合が多いです。
資金調達をしたお金を使って、給料水準を高めることで優秀な人材を採用して事業を成功させようとしている企業も増えてきていますが、それも一部の企業と言っていいでしょう。
業界の特徴によって、報酬水準が高い業界と低い業界がありますが、
報酬が高い業界の水準と比較すると、どうしても見劣りしてしまう部分はあるかもしれません。
仕事をする上で、報酬は重要視している人が多い要素でもあるため、
報酬水準が低くなりがちな労働形態を含むITベンチャー企業が「やめとけ」と言われる理由でしょう。
ITベンチャー企業でも従業員の報酬水準を高めようと努力をしている企業も増えてきているので、
すべてのITベンチャー企業の報酬水準が低いわけではないということは認識しておくと良いと思います。
③長時間労働で休みが取りにくい
①で記載したように、ITベンチャー企業は市場の競争が激しいため、競合他社に負けないようにと、一生懸命です。
そのため、労働時間が長くなり、休みが取りにくい状態になってしまっている企業があるというのが、
「やめとけ」と言われる理由でしょう。
しかし、IT業界は人材の流動性が高いため、苦しい労働環境では、従業員はすぐに転職してしまいます。
そのため、たくさん働くことで成長機会を得たいという人を選んで採用していない限りは、
働きやすさを整備することで、従業員が長期的に企業で活躍してくれるようにしていくという企業が多いと思います。
そのため、ここでも言えるのが、すべてのITベンチャー企業が長時間労働で休みが取りにくいわけではないということを理解しておきましょう。
2. ITベンチャー企業に入社して後悔したこと


実際にITベンチャー企業で働く自分が、入社して後悔したと感じることについて、ご紹介します。
自分自身、前向きな性格なので、後悔をしたというよりも、その経験を糧に頑張ろうと捉えるタイプなので、
苦しかったと感じる部分などを中心にお伝えできればと思います。
①赤字で経営状況が苦しかった

入社した会社が赤字だと知ったのは、入社日の全社MTGでした。
自分は営業として、会社の売上に少しでも貢献できるように、頑張って働きましたが、
1年半くらい働いてみて、仕組みとして解決しなければ、どうにもならないということに気がつきました。
離職者も多く、会社としての雰囲気もあまり良くない雰囲気を感じていたため、
どうにかしたいと思い、「自分が仕組みを変えよう!」と動きましたが、
社会人経験の浅い自分では、なかなか上手く進められないという苦しさを感じていました。
入社する前には、会社の財務状況がどのようになっているのかを確認しておく必要があるなと感じました。
②IT知識がなくて打ち合わせの内容が理解できない
自分は未経験でIT企業に入社したため、ITの専門用語が飛び交うMTGで議事録を取ることもできませんでした。
そんな中、その専門用語が飛び交うMTGを自分がファシリテートしていかなくてはいけないとなった時に、
何もわからないため、社内の資料を確認したり、インターネットで検索をしたりすることで、少しずつ言葉を理解していき、どうしてもわからない時には社内のシステムエンジニアの人に頭を下げて教えてもらっていました。
わからないことがわからないという状態や質問の意図をくみ取れない状態の中で、
アウトプットが求められるのは、とてもストレスを感じました。
ですが、自分自身、正直に「わからないので、教えてください」と伝えて、
そこで教えてもらった内容を何度も聞かないように、しっかりと理解しようと努めることで、
IT未経験でもなんとかやっていくことができています。
まずは自分なりに調べてみて、わからなかったら正直に聞く。そして同じことを何度も聞かないようにする。という
基本的なことを一時の恥を恐れずにできるかどうかは大事な要素だと思います。
③職種の専門性に長けた人材が少ない
ベンチャー企業は限られた人数で、業務を進めていくため、業務範囲が広くなりがちです。
そうすると、特定領域に専門性を持った人材が少なく、専門性を持った人材にリードしてほしい場面で、
リードできる人がいないという状態になることがあります。
また、専門性を持った人材が少ないと、自分の専門性も育ちにくいため、
専門性を高めたいと思っても、社内でロールモデルを探すのではなく、
社外のつながりでロールモデルを見つけたり、学びを得る必要が出てきます。
実際に、自分も社内の人に相談しても解決策が見つからなそうだと感じたときには、
お金を払って、外部のメンターをつけることで、知識のアップデートをしていました。
これらを社内で実現できるのが理想ですが、それができないというのは、
学びに対して少し不満を感じる要素かもしれません。
3. ITベンチャー企業に入社して感じたメリット

ITベンチャー企業で働く中で感じるメリットをご紹介します。
これまでにお伝えした内容で、ITベンチャー企業に対して後ろ向きな考えになっているかもしれませんが、
大きな魅力もあると思っているので、メリットもしっかりと把握していただければと思います。
①とても働きやすい
具体例をあげた方がイメージしやすいと思うので、具体例を記載します。
- リモートワークOK
- 出勤頻度は自由
- 出勤時間は自由
- 早上がりや中抜けもOK
- 働くために不自由ないIT環境が揃っている
これらのおかげで、プライベートで大変なときも乗り越えることができました。
②風通しが良い
経営陣に対して提案をする機会や経営陣と一緒にMTGに参加する機会が多くあります。
役職なしのフラットな組織というわけではないですが、自由な発言を歓迎する空気があるため、
組織内で不満や派閥のようなものがなくて良いと思っています。
また、相手の価値観や考えを尊重する空気もあることから、
人間関係や組織に対する不満が溜まりにくいかなと感じています。
③行動する人には成長機会が与えられる
自分自身、1年目は法人営業をしていましたが、社内イベントの実行委員長を担ったり、部署横断のプロジェクト推進に立候補したりしていたこともあり、2年目になるタイミングで社長から新サービスの立ち上げ営業に指名していただきました。
その他にも、会社の重要なパートナー企業のアライアンス責任者を任せていただいています。
新卒1年目が出す成果はどんぐりの背比べのようなもので、
自分自身目立った成果を出しているということはありませんでした。
実際、新人賞なども他のメンバーが受賞しています。
しかし、仕事に取り組む姿勢や関係者を取りまとめたコミュニケーションを積極的に行っていることを評価していただき、
重要な役割つまりは成長機会を与えてもらっているのだと感じています。
4. 未経験でもITベンチャー企業で働くことは可能か?

ITは未経験だと難しいイメージがあるかもしれません。
大学で医療を学んでいた自分が、完全なIT未経験として入社して働いている経験をもとに、
リアルな感想をお伝えできればと思います。
結論:可能です。
自分自身、大学では医療を学んでいましたが、新卒で営業職としてITベンチャー企業に入社をしました。
エンジニアでも未経験から入社して、今でも働き続けている同期もいます。
中途で入社してくるメンバーでも全く別の業界から入社するメンバーもいるため、
ITの中でもTechの要素が強いIT企業でなければ十分に働くことは可能だと思います。
ただし、学ぶ努力が必要
入社してから、この期間は座学で学んでくださいという期間はほとんどありません。
ベンチャー企業なので、ただ勉強するだけの人にお金を払う余裕がある企業は少ないでしょう。
働く中で分からないことがあったら、調べて聞いてなんとかしていくという形で行動することで、
実務に直結する知識を得ることができます。
少し負荷がかかるかもしれませんが、新たなことに取り組むときには、
「実践しながら学ぶ」という考えでいた方が結果的に早く成果が出せるようになると思います。
未経験からの挑戦であれば、少し踏ん張る覚悟はしておきましょう。
5. ITベンチャー企業の懸念を解消する3つの確認事項

「やっぱりやめておけば良かった…」と後悔をしないように、入社を決める際の注意点をお伝えします。
お伝えする内容を確認することで、「やめとけ」と言われる理由を解消しておけると、安心して入社の意思決定をすることができると思います。
①ビジネスモデル
その企業がどのようなビジネスモデルで収益を得ているのかを確認しましょう。
ステークホルダーに不利益がないようなビジネスモデルになっているかを確認することで、
そのビジネスモデルの持続性や収益の安定性が見えてきます。
例として、現在多くのサービスに取り入れられているサブスクモデルと1回買い切りのモデルの違いを見てみると、
サブスクモデルは、1回あたりの課金額は少額ながら、毎月安定して収入が入ってくるという観点では、
着実に増やしていけば、しっかりと収益も伸びてくるというのがイメージしやすいでしょう。
しかし、1回買い切りのモデルでは、何かのトレンドの影響などでたくさん買われるときもあれば、
まったく買われないときもあるとなると、収入の波が発生するので、とても不安定なビジネスモデルだと言えます。
②市場性
今後、その市場は成長しそうでしょうか?衰退しそうでしょうか?
確実に当たる読みをするのは無理だと思いますが、ある程度今後成長しそうだな、今後は衰退しそうだなという予測ができると、入社した後に事業が全く成長しなくて、しんどい思いをしなくて済むと思います。
例えば、今はAIがトレンドになっているので、AIが今後さらに受け入れられていきそうなことを考えると、
働く人や生活する人がAIを使いこなすために情報収集をしたり、誰かに教えてもらいたいと思うことが多くなるでしょう。
そのため、AIを業務に上手く取り入れるためのコンサルティングやAIの情報発信をするインフルエンサーが増えてくるだろうなという予想をすることができます。
もちろん、この予想が外れることもあるのですが、いくつもの予想をしていくことによって、
なぜその予想が当たったのか、外れたのかを考えられるようになると、予想の精度も上がってくると思います。
市場性を完璧に見抜くことは難しいですが、市場が今後成長していきそうかを確認しておくことはITベンチャー企業を選ぶ上では、とても重要な要素になると思います。
③社員の口コミ
OpenWork等での社員の口コミや実際に働いている人との面談で、リアルな部分を確認しましょう。
会社のHPや採用ページは、自社が良く見えるように記載しています。
しかし、やっぱり気になるのが「実態はどうなのか?」
ここについては、主に退職者の口コミが多いOpenWorkでは、ネガティブな側面を受け入れられるかを確認しつつ、
働いている人との面談では、企業の目指す理想と現実のギャップに対して、今後どうしていこうとしているのか、
将来的な部分を確認することで、入社後のギャップを最小限に抑えることができます。
また、業界内でのうわさなどもあると思うので、近しい業界に勤める知人や友人がいたら、
その企業について聞いてみてもいいかもしれません。
6. 筆者が注目するITベンチャー企業25選

自分が注目しているITベンチャー企業をご紹介します。
外から見たときの印象になるので、実際どうかはわからないですが、
自分なりの目線でどう見えているかをお伝えできればと思いますので、ご参考にしていただけたら嬉しいです。
業界ごとに順不同でご紹介します!
- 人材系
- 株式会社YOUTRUST:https://youtrust.co.jp/
- 株式会社LabBase:https://labbase.co.jp/
- レバレジーズ株式会社:https://leverages.jp/
- 株式会社タイミー:https://corp.timee.co.jp/
- 営業系
- 株式会社SalesMarker:https://sales-marker.jp/
- パートナーサクセス株式会社:https://www.partnersuccess.co.jp/
- 株式会社ナレッジワーク:https://knowledgework.com/
- 教育系
- atama plus株式会社:https://corp.atama.plus/
- モノグサ株式会社:https://corp.monoxer.com/
- 医療系
- Ubie株式会社:https://ubie.life/
- ファストドクター株式会社:https://fastdoctor.jp/corporate/
- 株式会社cotree:https://cotree.co/
- サービス系
- 株式会社hacomono:https://www.hacomono.co.jp/
- 不動産系
- NOT A HOTEL株式会社:https://notahotel.com/
- 情報共有系
- Notion Labs Japan合同会社:https://www.notion.com/ja
- 開発系
- 株式会社フライル:https://corp.flyle.io/
- 管理系
- 株式会社ログラス:https://www.loglass.co.jp/
- アスエネ株式会社:https://corp.asuene.com/
- 株式会社LayerX:https://layerx.co.jp/
- 株式会社ROXX:https://roxx.co.jp/
- ジョーシス株式会社:https://jp.corp.josys.com/
- 人事系
- 株式会社カオナビ:https://www.kaonavi.jp/
- 株式会社PeopleX:https://peoplex.jp/
- 株式会社HQ:https://hq-hq.co.jp/
- 現場系
- 株式会社カミナシ:https://corp.kaminashi.jp/
7. 最後に
ITベンチャー企業はやめておいた方がいいのかについてまとめると
- すべてのITベンチャー企業が悪いわけではない
- 懸念点をしっかりと解消できれば問題なし
- 未経験でも十分なメリットがある
となります。

新しい物事にチャレンジするのは、誰だって勇気がいることです。
自分の実体験が、少しでも皆さんの心を軽くしたり、背中をそっと押すものになることができたら嬉しいです。
このサイトでは、後輩を応援したいという気持ちで、これからもさまざまな記事を執筆していきますので、ぜひご覧ください。

またこのブログでは、他にもキャリアについて記事を執筆していますので、ぜひ併せてご覧ください。